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□食べられちゃえばいいよ
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銀さん夢
「銀さん!!」「銀ちゃん!!」
「「トリックオアトリート!!!」」
チョコレートを頬張る銀さんがこちらを見て、一言。
「何、お前ら。とうとう頭逝っちまったか?」
「お菓子ちょうだいよ!」
「じゃないといたずらするネ!」
銀さんは無表情ではァ、と溜め息。
「あのね、世間のハロウィーンは10月31日なの。お前ら字読める?もう11月入ってるだろーが」
「でも銀ちゃん、10月31日はずーっと私たちを避けてたネ。絶対お菓子死守してたアル」
「だったら過ぎた日に言うしかないじゃん。だから今日は私と神楽の中ではハロウィーンなの!」
我ながらなんていう屁理屈。
けれど、そんなことは頭の片隅に置いといて「お菓子!お菓子!」とコールし始める。
それこそ「かえれ!かえれ!」のように。今となっては懐かしいおばさんだな。
銀さんはうんざりしながら、耳を押さえて声を防いだ。
それが続くこと5分。
とうとう、神楽が身体を震わせながら、
「―――もう我慢できないアル!そのチョコよこすネー!!」
銀さん(の持ってるチョコ)に飛び込んでいった。
「!!
誰がお前なんかに俺のチョコやるかー!!!そんなにチョコが食いたいなら新八が間違えて買ってきた『カカオ99%チョコレート』をやるよ!!!」
差し出された『カカオ99%チョコレート』を手で払う。
そして、床に落ちた。
「こんなモン甘くないネ!!私は銀ちゃんの持ってるそのチョコが欲しいヨ!!」
銀さんのチョコ=銀さんの食べかけのチョコ=銀さんと間接ちゅー!!
「神楽ァ!!アンタ銀さんのことが好きだったの!?ヒロインは私!!!イコール銀さんの相手は私と決まってんだからー!!!」
「なんのことアルヨ!私はチョコが好きなだけでこんな糖尿病なりかけの人間なんか好きじゃないネ!」
「おいィィィ!!!それちょっとひどくない!?銀さん泣いちゃうよ!!?」
「銀さん大丈夫!私は大好きだから!」
「嬉しくねー!!」
「!! 神楽!!銀さんのチョコ食べちゃって!!」
「OKヨ…銀ちゃん覚悟するアル!」
「ちょっ!お前こっち来んな!!」
「銀さんなんて死んじゃえ!!!」
「嘘だっつーのォ!!!」
ふんだ!銀さんのチョコなんて、
食べられちゃえばいいよ
(な、機嫌直せよ)
(つーん!)