Treasure

□光華の奇跡よりWEBコミック
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「それに、褒美というのはただの戯言……。今、こうして我が君と共に過ごせている時間こそが、私の至福なのですから…。
これ以上欲を出しては天罰が下ると言うもの…。」
おこがましい事です、と静かに言う言葉に、千尋は胸が温かくなるのを感じた。
「柊って、本当に無欲ね…。」
感心したように零す千尋にふっと笑みを向けると、再びその頬に触れ、指先を滑らすと、細い顎先で止める。




「そうでもありませんよ、我が君…。
見えないだけで、私の中の欲は留まる事を知らないのです。自分でも呆れる程に…。」
千尋の顎を捕らえたまま、うっとりとした口調で語る柊から目が逸らせず、
千尋はゆるゆると息を吐く。
「例えば……?」
ドキドキする鼓動を感じながら、千尋は尋ねる。
「ふふっ…。お聞きになりたいですか?
お聞きになって、我が君に呆れられては、立ち直る自信がありません。
…けれど、我が君がどうしても、と仰るのなら、少しだけお教えしても構いませんよ。如何します?」







気付いた時には、そっと重ねられた唇がゆっくりと離れて行く所だった―――



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「光華の奇跡(2)」より。
って、うわぁぁぁ…!(卒倒…)なくらい感動しました。
何気なくサイトに訪問したらこの素敵コミックがお出迎え…。
まさか、自分の書いた話だったとは露知らず…。
魂が飛び出るんじゃないかって位驚きました(笑)
いや、既に粗方の魂は、将軍に出会った時に砕かれてるんですけど……。
もう柊にまで魂抜き取られそうになってるからやばいんですが……。
勿体なくも、大変感謝しています!
唯胡様、素敵過ぎるサプライズ、本当にありがとうございました!

次ページは将軍と軍師の絡みのシーンまで…
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