novel

□背中に愛を
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真っ暗闇で静まり返る丑三つ時に、俺たちの息遣いだけが不思議なくらい木霊する。神威は餓鬼だから耳から犯されたらしい、俺が少し手を出しただけで自分から俺が欲しいと望んできた。
しかし、俺としては珍しくもう少し前戯を楽しみたかった。そこで俺は布団の上に片膝を立てて座りそこへ肘をついて手招きする。俺の意図がわかった神威は、焦らされて不満げな表情を浮かべるも、素直に上体を起こして四つん這いになって俺に近づいてきた。早く俺が欲しい淫乱なこの餓鬼は初めこそは唇を尖らせていたが、何の文句も言わずに俺の下腹部に顔を埋め、俺の性器を取り出し柔らかく握ると舌を這わせ始めた。
お世辞にもコイツのフェラは上手いとは言えない。どちらかと言うと仔猫がじゃれて甘えてくるような愛撫だから、気持ちいいというよりはくすぐったい。ただコイツの場合は仕草が俺の性欲を駆り立てさせる。さらさらと落ちてくる長い髪を耳にかけたり、慣れないながらに性器を咥え込んで懸命に頭を動かしたり、そして何より時々俺の様子を伺うように見上げてくる綺麗な青い瞳。さして手練でないが、コイツの一挙手一投足で性器への血が巡るのは、やはり俺が相当コイツに入れ込んでいるからだろうか。自分にしては珍しい感情に小さく笑うと、不思議に思ったのであろう神威が俺を見上げてきたので性器を脈打たせながら桃色の髪を撫でてやった。

「…どうして笑ってるの?」

「どうもしねェよ…」

「……教えてヨ」

俺は何も答えずに笑みを浮かべて性器から神威の顔を離させ、ゆっくりと覆いかぶさった。散らばる長い髪と月明かりに照らされる白い肌に軽く舌なめずりをしてから、神威の先走りを指に絡め秘部へ指を滑らせ入り口を潤滑させる。しばらくやんわりと撫でていると入り口が誘うようにひくついてきたので、俺はゆっくりと指先を埋めていった。指を埋めていくたびに俺の腕を掴む力が強くなる。コイツの力はそんじょそこらの人間とは桁が違うから俺の腕に痣が出来ることはしょっちゅうだ。だが、そうなる前に指で内壁を撫でてやれば力が抜けて可愛らしい声をあげ始める。

「ふぁっ…!あ、あっ…晋助…」

「あぁ?指一本じゃ足りねェのか?」

「違…っ、んあっ…!」

指をもう一本増やして内壁を強く擦ってやると、神威は快楽と戦うように頭を枕に押し付ける。そんな神威に更に追い討ちをかけるように内壁を擦ると、力の入らない腕をゆるゆると俺の頬に伸ばしてきた。

「晋助…も、無理……」

「何が無理なんだァ?」

「っ……意地悪、嫌い」

潤んだ瞳で俺を睨み付けてから言うと頬を膨らませてそっぽを向いてしまった。ほんと、餓鬼だ。だが、そんな餓鬼臭ェことを、演じるでもなく素でやってのけるコイツに実はどっぷりと嵌っている自分がいる。餓鬼を犯す、そんな背徳感に浸ってしまう。

「悪かった……、そんなに欲しけりゃくれてやらァ…」

俺は髪に口付けてから神威の耳元で囁くと指を引き抜き、白い太股を掴んで自身の先端を入り口に宛がう。俺の先端を感じた神威は身震いをしてから俺の首に腕を回して身を寄せる。その健気な姿に笑みを零すと、力を抜かせるように艶めいた唇に口付ける。神威の口内に舌を侵入させ舌を絡めさせると、一瞬入り口が緩んだのでその隙に先端をゆっくりと埋めていった。初めは積極的に俺の舌に甘えるように吸い付いてきていた神威だったが、俺が深く深くへと侵入するたびに、俺の舌への相手は疎かになっていき、ついには神威の口内は俺のなすがままになってしまった。開きっぱなしの口から零れる唾液を親指の腹で拭ってやる。


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