秘要書斎

□Please be...
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疲れて息をつく。

その目の前に、ジョンの手が差し出される。




「………?」

「そろそろ、行かなきゃ」

「手……握って、構わないんでしょうか?」

「もちろん。もう俺には傷つく身体は無い、お前には傷つける力は無い。安心して傍にいられるんだ」

「そうか……そうでした」

「だから、さぁ」

「…一緒に行けるんですね」

「あぁ。一緒に、きっと、一緒に……」






その答えを聞き遂げ、私は目を閉じた。

差し出された、暖かい左手を握って。



<Fin>
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