短編
□独り部屋
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「あ、柴崎
おかえりー」
いつものお出迎え
「ただいま
なに、なんかいいことあった?」
少し顔が違うのでたずねてみる
「あ、あのね、柴崎
あたし・・・篤さんと結婚するの」
「あら、そう
おめでとう」
ちょっとそっけない態度
内心、焦ってるけど
「・・・
ありがとうっ」
なによ、その笑顔は
独りでこの部屋に残される
あたしの身にもなってみなさいよ
こいつにいっても
わかんないか・・・
「あ、でね
今度「あー、わかったわかった」
わかってる、あたしは大丈夫よ
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