庭球
□未定
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裏山でいつもと同じようにあのデカブツを起こす。
これが俺の日課。
「千歳!はよ起き!部活やで!」
「う、ん…蔵ぁ…?」
寝呆け眼でそう言う千歳はどことなく子供っぽい。なのにいつもより色気が増していて、俺の胸は高鳴った。
「ほら千歳!何寝呆けてんねん。はよ部活行くで。」
「ん…」
千歳の頬をペチペチと叩きながらそう言ったのが悪かった。
グイッ
「!」
いきなり腕をひかれて俺は千歳の腕の中にいた。
「ちょっ千歳!「二人っきりの時は」
「二人っきりの時は“千里”ばい。蔵。」
そっと耳元で囁かれた言葉に思わず赤面する。
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