15万打リクエスト

□甘く堕ちて、
1ページ/6ページ


「手前、乳首弄られるの好きだよな」

「……は?」

臨也の素頓狂な声。
しかし静雄は気にした様子もなく、捲り上げた服の下、慎ましやかなピンク色をしている突起へ指を這わせた。


事の発端は、つい先刻。
恋人同士である臨也と静雄は、今日も恋愛関係らしからぬアクション映画のような喧嘩を繰り広げ、ようやく落ち着いた頃そのまま静雄の家に来た。
まるで新婚夫婦かのように、夕飯を作って、シャワーを借りて、そして夜。
半ば恒例と化してしまった行為に落ちたのだけれど。

今日は突然、そんなことを言い出した。


「ちょっと、ま…って、よ…っ!」

風呂上がりの暖まった指がその小さな突起に触れて、押し潰すように動く。
ほんの小さな一部。それなのに、腹の奥が疼くような感覚が身体を走った。

確かに、自分は胸を弄られるのに弱い。
今まで幾度も身体を交えてきて、それは嫌なほど分かっていた。性感帯、と言うに相応しいことなど。
でも今まで、バレないようにしていた。
触られても、声を上げないように堪えていた。
恥ずかしいのだ。男なのに、乳首なんかが性感帯など。
外で晒しても恥ずかしくなんてないものを弄られて、下を弄られるのと同じくらい感じるなんて。
だから、隠していた。

…隠していた、はずだった。

「ん…ふぁっ、やだっ、下、触りなよ…!」

「何でだよ。乳首、良いんだろ?」

「よく、な、いぃ…っ、ん、はぁっ」

どうしてばれてるんだ。
ふざけてでも、乳首が感じるなどと言った覚えなど無いのに。
なのに、どうして…。

「や、だぁ…っ、乳首、触んな…っ」

「触んな、じゃねぇだろ?ちゃんと触ってくれってねだれよ」

両の乳首を指先できゅ、と摘ままれ、臨也は身体を跳ねさせた。
抵抗しようにも、指に力が入らず震えてしまう。
指を開いたり摘まんだりされ、その単純な愛撫にすら身体を跳ねさせるのが恥ずかしくて。
なのに、その恥ずかしさすらも臨也を掻き立ててしまう。ズボンの中が苦しい。

「ん、ゃ…はぅ、あぁ…」

ちらりとその手元に目を向ければ、先刻までピンク色をしていた小さな突起は赤くなっており、静雄の指の間で押し潰されるのが目に入った。
いたたまれなくなってすぐに目を逸らしたものの、静雄にはそれすらも勘づかれる。


次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ