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□Monopolistic
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「それで、ドタチンがさぁ」

いつもの帰り道。
臨也と静雄二人きりの、いつもの会話。
…静雄は、眉をひそめていた。
他でもない、原因は目の前のこいつにある。

静雄の不機嫌に臨也は気がつき、苦笑を溢しつつわざとらしく溜め息を吐いて見せた。

「あのさ、何か気を悪くしてるようだけど、俺を巻き込まないでよ、俺までテンション下がるじゃん」

その言葉に、静雄は訝しげな目で臨也を見た。
何その目、と眉根を寄せた臨也が、可愛く思えつつも憎たらしい。


臨也は、クラスが変わってからほぼ毎日のように、帰り道に門田の話をする。
臨也本人は理解していないが、俺はそれが気に入らない。
――彼氏の前で他の男の話を楽しそうにするなんて、どういう了見だ。

確かに、俺が告白して付き合いだす前から、門田と臨也はずっと仲が良かった。
それは承知だったから、今まで特に何も思わなかったのだけれど。

進級してから、それが妙に気になりだした。
その第一の原因は、クラスが離れてしまったことだ。
1年の頃同じクラスで散々喧嘩をしたせいもあり、クラスを離されたのだろう。

門田は友人だし、そんな私事も私事な理由で邪険に扱うのは心苦しい。
だから、未だに臨也には何も言えないでいる。


「でもさ、シズちゃんもドタチンくらい優しくなってくれればいいのに」

…だからといって、鈍すぎやしないだろうか…。

鬱陶しいな、と返して、静雄は反抗がてら臨也に合わせていた歩行速度を上げれば、臨也は素直についてきた。



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