リクエスト

□指先の温度
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「今日は俺がシズちゃんを攻めるんだよ」

臨也は唐突にそう口走り、
首を傾げた静雄を床に倒した。


臨也と静雄は付き合っている。
身体の関係だってあるし、コソコソしてるはずが、高校からの友人たちにはばれてたり。
喧嘩はするが、それは危険すぎる遊びに過ぎないようなものだった。

そして今日、いつものように静雄の家に来た臨也は、
突然、静雄を攻める、という宣言をして、自分より大きい静雄を押し倒した。


「臨也、なに考えてるんだ?」

「だっていつも、俺ばっかり喘がされて、それは理不尽だと思わない?」

「はぁ?思わねぇだろ」

そう言うも、臨也は本気なのか、静雄のシャツのボタンを不器用に外し始めた。
僅かに震えている細い手指が可愛くて、振り払うのも惜しくなる。
なんだか面白くなり、臨也の好きにさせることにした。

ボタンを外し終わった臨也は、躊躇ったように静雄の肌に指を這わす。
その指を胸の突起に添えると、戸惑ったように一度動きを止める。
それでも息を飲み、決心したように、指で乳首を挟んだ。
慣れない手つきで揉まれ、僅かに息を詰めながらも、気張った顔の臨也へ視線を向けた。
ぱちりと目が合うと、臨也の指の動きが止まり、
恥ずかしそうに染まった頬を更に赤く染める。

「なに、そんな見てなんかあるの?」

「馬鹿が無理してるな、と思って」

「…してないし、馬鹿じゃないし」

不貞腐れて顔を歪めた臨也。
会話するだけで手が止まるなんて、やはり慣れていないのだろう。
そんなことを思い焦れったくなりつつ、静雄は悪戯に笑う。

「嘘だ、可愛いから見るんだよ」

「、はぁ?馬鹿じゃない?」

一瞬恥ずかしそうに噤んだ唇を、拗ねたように尖らせた。
諦めたように静雄から視線を逸らし、再び静雄の乳首を柔らかく揉み始める。


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