大空のボックス

□喧嘩の後の涙は甘い
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それから1週間帰ってこなかった。

「・・・(もう、終りかな?)」

そう思うと凄く悲しく涙が溢れ出した。
これは止まらない。
そう思ったので誰もいない場所で泣いた。

「ひっ・・ぐっ・・・う・・」


悲しい。
スクアーロ。
心で呼んだときだ。

「ヴぉおい!どうした!!」

「えっ?!スクアーロ?」

「どうした!誰に何かされたのか?!」

「えっ?あっ・・?」

「ベルか!!あの野朗!!」

今にも殺しそうな目をしているスクアーロをとめた。


「拙者は・・・スクアーロのせいでないていました」

「俺?俺が何かしたか?」

「・・・1週間無断でどこかにいかれた。寂しかったです」

「・・・・」

スクアーロはそれをきいてそっとだきしめてくれた。
拙者は黙って彼にしがみついた。
久しぶりの彼の匂い。
少し血の臭いが混じっているのは気にしない。

「仕事がたて込んでて。すまん」

「・・・いいです。」

「・・・あのよ―・・・。お前に聞きたいことがあるんだ」

「はい、何でしょうか?」

「・・・ベルとどんな関係なんだ?」


「ベルさんですか?」


ベルさんは色々と優しい。
重そうな荷物を持ってるともってくれるしスキンシップが激しいがそれは王子の癖が抜けないからだというだけだし・・・。
他には思いつかない

「いえ?これといって深い関係はないですが?」

「・・・キス・・・しただろ?」


「えっ?!!!拙者がですか?」


その質問に不機嫌そうに頷く。
思い当るふしがなく考えていると喧嘩がおこる1時間前をさした。
その時はたしかスクアーロにお菓子を作って疲れて眠っっていた。
おきたら不機嫌なスクアーロがいたのは覚えている。

「ヴぉおい・・・。今度から寝るときは俺の部屋か自分の部屋だ!絶対に鍵をかけろ!!」

「えっ?はい、わかりました。」

「・・・バジル」

「はい?」

「すまない」

「・・・はい」

顔を真っ赤にして謝る。
スクアーロが何故怒っていたのはわからない。
でも・・・

「スクアーロ」

貴方が側にいるだけで僕は幸せです。
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