ホワイトな世界

□キラキラヒカルヨゾラノホシ
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そんな思い出だった。
時期がきて親から強制的に引き離された。
母親は少し悲しげで父親は唇をかみしめていた。
ベッドから降りることのない生活。
いつも外の景色を眺め日が沈んでいくのをただ見ていた。

「ツナちゃん」

自室という檻に拘束した本人がやって来た。
彼は僕に近づくと足枷を外してくれる。
彼がいる時のみ外される。
日に浴びない体は白く足枷が強く締めるので赤くなる。
それをさする夫。

「痛いね。もっといい奴が入るから。」

「・・・・。白蘭、水がのみたい」

「水?いいよ」

彼は立ち上がった。
備え付けてある冷蔵庫から水を取り出すため。

「今日ね、仕事が早く終わったんだ!」

「・・・・」

彼は1人で話し出す。
僕はそれをただ聞いている。
窓の外に小鳥がとまっていた。
見たことのない種類。
外を眺めこちらに寄ってくる鳥に唇が上がったときだった。

バン

銃声
小鳥が死んだ。
あわてて逃げるほかの鳥達。

「・・・・正ちゃんってば面白いよ!今度あわせてあげるよ!」

続けられる会話。
彼を見る。
彼はへらへら笑っていた。
水を私耳元でささやく。



『よそ見をしたら大変だね』


彼は囁く。
死んだ小鳥を掴み外に投げた。
僕はただそれを見ていた。

ごめんなさい。

僕のせいで・・・・。


「ツナちゃん、おいで」

呼ばれ近づく。
彼は着ていたものを上から順に脱がしていく。
ベッドに倒され僕は彼と繋がる。




声をだしたくない。

(あっ・・あんっ・・やっ・・あっ)


感じたくない


(やっ、・・・そこ・・・もっと・・・)


名前なんか呼びたくない



(びゃく・・ら・・ん)


頭とは裏腹に身体は素直にこたえてしまう。
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