大空のボックス

□ナゼボクハココニイル
1ページ/4ページ

裏路地の臭い場所に座っている少年がいた。
その男は小さくやせ細り
薄汚い服をきている。

「おい、カス鮫なにしてやがる」
「あぁ。」

ボスの野朗に言われその少年をしばらくして忘れた。
はずだった。
何日かしたあと俺は仕事帰りにまたそこにいった。
その少年はいた。
今度は空を見上げている。
現在は夜。
星は今日は珍しく見えていた。

「ヴォォイ、何してやがる」
「・・・・」

少年はただ無言で上を見上げていた。

「貴様、星がすきなのか?」
「・・・・お父さんとお母さんどれか探してるの」

少年は目線を離さずその星をみている。
あぁ、この少年の両親は死んだのか。
それは少年の発した言葉で理解した。

「お兄さん、ボクを買いたいの?」
「あぁ”?」
「いいよ、何処でする?ここでする?」

少年は薄い服を一枚脱ぐ。
それを慌てて元にもどしてしまった
その行動をみて俺やりあっちのほうがビックリしていた。

「お客じゃないの?」
「はぁ?違う」
「・・・・あっ、そう」

少年はまた座りこみ空を見上げた。

「・・・・・お前売春しているのか?」
「・・・・生きるためだから」

少年は当たり前のようにいった発言にムカっときた。

「・・・来い!」

少年の手を握りひっぱる。
少年は何事かわからないままただ引きずられる感じでついていく。
呼び寄せていた車に乗せボスのいる屋敷ではなく個人の別宅にそいつを置いた。

「しばらくしたら戻る。その間・・・・
シャワーでも浴びてろカスが!!」

荒々しく扉を閉め出て行く姿をただ呆然と見ていた少年だった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ