F F 7

□SNOW
4ページ/6ページ






「アイシクルロッジ、俺そこ任務で行ったぞ!」


まさかエアリスの故郷だったなんて。俺も驚いたが、エアリスも驚きながらも嬉しそうに俺にその話を聞いてくる。


「どんなところ?」

「見渡す限り雪でさ、これが白銀の世界って言うんだなって」

「まっしろ?」

「もう真っ白!雪もこんなに積もってさ、エアリスとか埋まっちゃうんじゃないかってくらい!」


積もっていた雪を思い出しながら説明すると、エアリスはびっくりしながらも楽しそうに話を聞いていた。


「毎日、雪、降るんだよね。羨ましいな………」

「そうか?たまにならいいけど、毎日は大変じゃないか?」


凍えるくらい寒いし、雪かきも毎日しなくちゃ家が埋もれるし。
雪は好きだけどアイシクルロッジに行ってからというもの、暫く雪は勘弁してくれって感じだから。


「そう、だね…寒いの毎日は大変だね」


また冷え込んできた教会。エアリスはそう言いながら、冷たくなった手を口に当てて吐息で暖める。
それに見兼ねた俺は、その冷えた手を掴んでもう一度エアリスを抱きしめた。


「また、あっためなきゃな」

「ふふっ……そうだね」


エアリスは笑うから。だけど俺はその意味が分からなくて何故なのか聞き返すんだけど、エアリスはいつも思いもよらない言葉を俺にくれる。


「やっぱり毎日寒くても、いい」

「どうして?」







「寒いと、ザックス、ぎゅっ…てしてくれる……から」







だから、そういう事言うなって。




「そんなこと言ったらマジで毎日抱きしめちゃうぞ」




毎日なんて抱きしめてたら理性を保つ自信はないけど。




「………いいよ」




許しを得たんだから、理性が保てない日があっても許されるよな?




「エアリス……」




唇を戴こうと少し躰を離す。だがその瞬間に彼女は唇を動かした。




「毎日、会えたらいいのに、ね」




それは彼女の切なる願いだった。






次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ