星の声、滲む空。
星が泣いている。
―in the Lifestream―
あの日、心が騒めいた。
小さな頃に聴こえていた星の声。不思議な力。大人になるにつれて星の声は聴こえなくなったけど、あの日だけは違った。
雨が、降っていた。
星が、泣いているかのように。
教会のすきまから見た、空。
やっぱりひとりで見る空は恐い。
ザックス
あなたは、あの日、
ライフストリームになった。
信じたく、なかった。
会いに行くって、言ってくれたから。だからずっとピンク色の服を着て待ってる。約束だから。
『一緒にいたい』
ザックスなら、この願いを叶えてくれるって信じてるから。
でも、あなたと同じ青い瞳を持つクラウドに会って真実を知った。彼の心の奥に、あなたが生きた証が隠されていた。古代種の力が、そう感じたの。
ザックスはクラウドの心の中で、生きてる。
それは、
この世界にいないということ。
いつも空は滲んで見えた。それは星が、ずっと泣いていたから。
まるで、私の代わりに涙を流しているかのように。
でも今は違うの。人は星に還る。生み出された生命は知識を蓄えて自らの精神を高め、死後はライフストリームに回帰する。そうしてまた新しい命が生まれて、星は豊かになる。悲しいことじゃない。
だから、恐くない。星のために、ライフストリームになること。
ザックスがいるから。
ねぇ、ザックス。
これで、空、一緒に見れるね。
ずっと、一緒にいれるね。
ザックスの手が私の手を掴んだ
「エアリス」
「やっと、会えた、ね………」
END.