sweet & Darling

□告白
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「靭帯損傷。って言ってもそんなに大したことないらしいんだけど、あと1ヶ月は安静にが条件だって」

「…全然安静にしてる様には見えないんだけど」

「ははっ、間違いないね」




あっけらかんとした笑顔を見せて、再びスタートラインに着いた彼女を、俺が止める権利はないよね?




きっと痛み止めの薬なんかを飲んで、必死に這上がろうとしてるだろう彼女は今、触ればすぐにでも崩れてしまいそうな何かと闘ってるんだ。



「あ。これ、みんなには内緒だからね?」

「言わないよ。陸上部に知り合いとかいないし、誰かに言ったとこで何の得もないし」

「そりゃそうだ」



楽しそうに肩を揺らした彼女は、またすぐに俺の前を風みたいに駆け抜けて行った。


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