歌姫様
□知らないフリ ☆
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「っん…、あ…!」
出し入れする度に、貴教はビクビクしながら、直の背中に爪を立てる
「っい…ぁあ!」
知ってた
知ってる
知りたくない
知らなくて良かった
だから、
「っは、ぁ!ぁん…ぁあっ…直…直ぉ!」
「っは…」
ソファーが激しい動きに付いていけず、ギシギシと軋み、背中には、何本もの甘い痛みが走る
「っスナ…ぁあ…嫌ぁあっ…あ、ひっ!」
「郁央、君じゃ…ない、っ…から?」
違うよね
「っひ、ぁん…ぁ……違…っ違う!」
ほら、ね
「好きな、人じゃないのに?」
グッと、奥まで、
「っぁああ!」
好きな人が本当は、郁央君じゃないのも知ってる
「っお…オレが、っ好き、なのはっ…ぁ!」
言わせない
言うなよ
言ったら、つまらない