歌姫様
□ラブホへGo!☆
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「スゴい霧やね…」
「うん…」
オレはただ…
危ないと思っただけやのに……
怖くなんかないもん……
久しぶりの休日
久しぶりに2人で出かけたいね、と言い出した貴教の言葉に直は車を走らせ、海やら何やらをブラブラとラブラブと歩き周り、帰りのちょっとした山道を走る
周りは濃い霧に包まれて視界がかなり悪い
ヘッドライトが霧の水に反射してまるでマンガのように前が見えない
「…スゥナぁ〜…、運転…、大丈夫なん?」
流石に怖いのか
貴教はシートベルトをはしたままで、靴を脱いだ足を前で抱えていた
(Σぶっ!可愛い!!襲いてぇっっ!!)
ヤメレこのヘタレッ!
「ん〜…、ゆっくり走れば大丈夫だと思うんだけどなぁ、貴教怖い?」
「………怖くないもん」
強がっても顔が強ばってる貴教ちゃん
「…どっかに休める場所ないもんかな…、貴教、建物あったら言って」
「うん」
2人は周りを気にしながら車を走らせる
勿論貴教が怖がらないようにゆ〜っくりと
時速にして35q(偉い
暫く走り続け、ナビではもう町に出る、そんな時
「あッ!スナちょいバック!バックして!!」
「え?」
「なんか明かりあった」
言われた通りバックして見れば、確かに明かりはある…のだが
「…でももぅちょい行けば町に出るけど…」
「えぇの!!」
「……はぃはぃ」
車をそっちに向かわせる
(何だかんだ言ってやっぱり怖かったんだな)
貴教はこの緊張から早く楽になりたいのだろう