Long
□君は恋、僕は愛
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スタジオからの帰り道には少し長めの坂、その坂を登ると大きな公園があって
大きな公園の中には美術館や小さな川、それを繋ぐ橋がある
その公園を抜けると家までの近道になる
坂を登りきると少し息が上がった
h「俺も年かなぁ」
自嘲気味に呟くも足は公園へと向かう
公園の入り口に立つと
広がる芝生に満開の桜
少しだけ違う場所に来た気分になった
(桜か…そういや春やもんなぁ。忙しくてゆっくり見てる間もなかったしな)
「あとちょっと右ーーー!!!」
「がんばれー!!!」
「落ちないでね!!!!」
悠々と歩いていると騒ぐ子供達の声が響く
(何や?)
hydeは子供達まで近付いた
h「何やってんの〜?」
「えっとね、あのお姉ちゃんが」
h「木登りしてんの?」
もう一人の子供が声を大きくする
「違うよ!!僕達の投げたフリスビーが木に引っ掛かっちゃったんだよ」
h「またハードな遊びしてたんやな」
大きな木を見上げると桜の中から華奢な足が2本ぶら下がっている