ふることふみのことづたえ
□常世思金神
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この男があんな無茶を何の考えも無しに言うわけはないのだから、私は何も言わない。
ただ――その真意を知りたい。
「大門を出て、辰巳の方角にまっすぐ行くと泉がある。そこでまたおち合おう」
足早に去っていったオモイカネを見送って、彼女は奥の部屋に向かった。
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