□屋上欲情カタルシス
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だって、僕の目線の先には必ず彼がいて。

彼の目線の先には何も無かった。


だからね、チャンスだと思ったんだよ。




それだけ。








屋上欲情カタルシス








「獏良くんって本当に顔整ってるよねーっ」

「・・・彼女とか、いないのかなぁ」


クラスの女子達が、獏良を話題に盛り上がっている。


海馬は主人が不在の机を退屈そうに眺めた後、遊戯の友である獏良了の顔を思いだそうとした。


―――確か、白髪でふわふわしていて、どこかネジの外れたような奴だったか。


そう思っていたところで、教室に入ってきた紅葉頭に考えを中断させられる。


「海馬くん!・・・今日こそ、一緒にお昼食べない・・・?」

「ゲッ!!!やめとけ、遊戯!あんな嫌味野郎と食っても美味くねぇぞ!!」

「だまれ凡骨、・・・俺は貴様らと友情ごっこをするつもりは無い。」

「あっ、海馬くん!」



案の定遊戯に昼を誘われ、海馬は一人で教室を後にすると、屋上へと向かった。
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