長いおはなし

□Can't Stop Fallin' In Love
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 出窓を少し開け、タバコを吸う。風が舞って室内に雪と煙が入る。風が当たらないように少し移動をした。タバコをくわえながら、手紙を読み返す。煙で少し目がしみるが、何度も読み返す。

「あっ。」

 灰が落ちそうになった。手紙を置き、左手に持ち替え杖を持ち灰皿を出す。2・3度タバコの灰をはたく。長い灰が落ちる。


 この返事をどうすればいいのか?彼女に会いたい。キスをしたい。ハッキリ言えばそうだ。それ以上のコトもしたい……そう、セックスだ。あの赤毛の髪をなで、柔らかい唇。服に隠れた身体を見たい、触りたい自分のモノにしたい。喘いでいる声をこの口でふさぎ、その乳房を両手の中に納め、彼女のなかを掻き乱し、我輩のモノを放出したい。


 2本目のタバコに火をつける。想像ならなんとでもなる。想像の中の彼女は我輩を何度も呼ぶ。「セブルス、セブルス。」そして、こう言うんだ「イっちゃう…」彼女は絶頂する。我輩も彼女の中で出す。潤んだ瞳で我輩にこう言う「愛してるセブルス。」



 想像とは都合のいいものだ。すべてが、よいことばかりだ。

「ふふっ。」

 どんな意味の笑いだろう。彼女のコトか、情けない自分のコトか。ただ、声が出ただけかもしれない。
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