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□Love 愛方
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−Love 愛方−
「いぇ〜い!!光一さーん!!おめでとうございまーす」
「何やねん、お前……そのテンション」
「やってめでたいやないかぁ!KinKi Kidsから三十路誕生やで?Kidsで三十路………いいわぁ、斬新やなぁ」
おい………コイツ、飲みすぎちゃうか?
大丈夫なんか?
「俺は大丈夫やで!!全然酔ってへんもん。こんなん楽勝やもん」
うわー。俺の心の声まで読みやがった。
さすが人生の半分を一緒に過ごした相方さんやな。
「うひゃひゃ!楽勝やもんって……お前はどんだけ可愛いキャラやねん」
「お前が男前やったら、俺は乙女な可愛らしいキャラ、お前がキャピキャピの可愛いキャラやったら、俺は男前。やないとかぶってまうやん。世間的にも、そっちの方がおいしいやろ」
おいしいって………どこを目指してるんかわからんわ。
せやからホモ疑惑が生まれんねん。
「なぁ、光一。」
「何や?」
急に真剣な顔して……
「お誕生日、おめでとう」
「……ありがとう」
「それと、今年もよろしくな」
「おぅ」
「俺、去年、光一と一緒にいる時間がたくさんあって、ホンマに嬉しかった」
「どしたん?急に」
「えぇから聞いてや」
真っ黒な瞳が俺を真っ直ぐ見つめるもんやから、断ることはできなかった。
まぁ、断る理由もないんやけど。
「俺な、ソロもいいけど、やっぱり帰ってくる場所はココやって………やっぱり光一と一緒にいろんなものを作り上げていくのが一番楽しいって、改めてそう思ったん」
「うん」
「KinKi Kidsの"s"はな、お前と俺の二人やねん。今更やけどな」
「うん」
「せやからこれからも、俺は光一と一緒にやっていきたいし、光一以外は考えられない……そう思ってる」
「……………」
「んふふ。何そんな難しい顔してんねん!王子がそんなんやったら台無しやでー」
時々剛は、今みたいに俺に素直に感情をさらけ出してくる。
俺はそれが嬉しくて、でもその反面、どうしていいかわからなくて。
でも、今日は言おう。
いつもお前が俺にしてくれているように、俺もお前に感謝の気持ちを伝えよう。
「あー、ホンマ今日は最高やったなぁ!大阪で、大勢のファンに囲まれて新年迎えられてさ。それに、一番に光一におめでとう言えたしなぁ。いっつも智也ベイベーに先越されるんやもん」
「剛………」
「ん?」
「俺も、楽しかった。お前と一緒にいろんなことができて」
「……………」
「ありがとうな。今年も、いや………これからもずっと、よろしくな、剛。」
「光一、やればできるやんけ」
「は?」
「何やねん、いっつも俺ばっかり光一に愛の言葉投げかけて、片思いやったけど、やっと両想いになれたなvv」
「あのー……剛さん?」
「わかってるって。俺のこと大好きなんやろー?素直やないなぁ、早く言うたらえぇのにー」
「……………」
「じゃぁ、剛クンから光一さんへ、愛のバースデープレゼント・Part2」
「おい………まさか……そんなん、いらんで?バラと抱擁だけで充分やで。マジで」
「照れるなってvv」
「うわーーーーーー!やめろっ!つよっ………」
この後、完全酔っ払った剛に、去年に引き続き数えられないほどのアレをいただいた。
もうこうなったら、どうでもえぇって気になってくる俺は、絶対どうかしてるな。
でも、剛も楽しそうやし、よしとするか。
結局、俺は剛には甘いんだ……………。
「光一、もう一回したるっ」
「せやからいらんって!」
−Fin−