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□恋人たちのキス
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−恋人たちのス−
Side-K



どんなときでも

いつもキミは笑顔で「いってらっしゃい」って言ってくれるから

俺も自然と顔が緩んで、愛しいキミをこの手で抱き寄せ、いってきますのキスをする。





どんなときでも

いつもキミは笑顔で「おかえり」って言ってくれるから

俺も自然と顔が緩んで、愛しいキミをこの手で抱き寄せ、ただいまのキスをする。





キミはいつもそんな俺に向かって言うんや。


「………エロ王子っっ!!」って。


耳まで真っ赤にして、上目遣いで睨んでくるんや。





だから俺はいつもこう返すんや。


「ほな抵抗してみろや」って。


愛しいキミをさらに強く抱きしめる。





その後は小鳥がついばむようなキスを何度も何度も繰り返す。

抵抗せんと、されるがままなのは最初っからわかっとる。

承知の上でやってるんや。

俺は自他共に認める相当のSやからな。





そして俺からの洗礼を何度も受けた後、キミは必ず最後にこう言うんや。


「…もう絶対光一となんか……キスしてやんない」って。


せやから俺は決まってこう返すんや


「別にえぇよ?耐えられへんのはお前の方やから」って。





どんなときでも

いつもキミは一日の終わりに「おやすみなさい」って言ってくれるから

俺も自然と顔が緩んで、愛しいキミをこの手で抱き寄せ、おやすみのキスをする。


でもそれは唇にではなくおでこ。
それを何度も何度も繰り返す。


するとキミは必ずこう言うんや。


「…ちゃんと口にしてっ」って。


これまた耳まで真っ赤にしてそう言うんや。




せやから俺は決まってこう返すんや。


「俺とはキスしないんやなかったん?」って。


ホンマは俺もキミに本当のキスをしたいけど

キミが俺のことを欲しがる姿が堪らなく愛しいから

わざと平気なフリをする。


そして最後に…愛のこもったキスをたっぷりと時間をかけてしてあげるんや。



それが俺たちの本当のおやすみのキス。



「ちょっと……もう終わり!」
「何でやねん!これからが楽しいとこやのにっ」



−Fin−



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