†葵染 析SIDE†

□DEAR
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―今度…泊まり行っていい…?―

日吉が岳人を欲しいと言った時の岳人からの返事。

今日はその日だった。
「日吉っワリィ遅くなった!」
岳人が校門で待つ日吉に駆け寄って来た。
「掃除手間取った〜ごめんなー?」
「や、大丈夫です。…じゃあ行きますか…」

学校帰り。そのまま日吉の家へ向かう。初めての泊まりだった。
「日吉、今日って家族はー?」
玄関に入り日吉の部屋に向かう。
「勉強会とか同窓会とか重なって皆今日は出払ってますよ。…明日の夜まで誰も居ません」
「!…ぁ…そ…」
岳人が照れたのがわかった。
二人の期待の鼓動が部屋中に連呼しているように思えた。

「あー…何か飲みますか?」
日吉が口を割った。
「えっ!?…あっ飲み物?あ、あぁ、うん」
何を考えていたのかが解る。
期待と不安…

「…向日さん、大丈夫?」
「へっ?あ、だっ大丈夫ー」
焦ったような笑い顔。
「……あの‥さ。向日さんが嫌なら何もしないから、そんな警戒しないで…?」
怖かった。このまま身体を求めるのも触れるのも。
それは日吉も同じだった。
岳人はそれを察し、日吉の手に触れた。
「…大丈夫。ごめん、自分だけ不安みたいな事考えて…俺、日吉の事好きだから…大丈夫。しよう…?」
柔らかく笑った岳人の唇に日吉は触れ、深く口付けをした。

「…ン…」
岳人から甘い吐息が漏れる。
舌をゆっくり絡め、岳人の身体をベッドにもたれ掛けさせ、ネクタイを解いていく。
岳人の目は虚ろになりながらも、ひたすら唇に答えていた。
日吉から唇を離し、シャツのボタンを外す。

その行為を見つめていた岳人が笑った。
「こうゆうの…小さい時親にされた事しかないから‥凄い恥ずかしいね」

日吉の“衝動”が動いた。
はだけた鎖骨を撫で、胸元に舌を這わせた。
岳人の身体がビクッと跳ねる。
腰に腕を回し身体を寄せ、露になった突起に舌を絡ませた。
「…ッぁ!」
岳人の吐息に日吉の欲情は高ぶり、途端に荒々しく突起を舐め回した。
「やっ!‥アッ…ひよっ…んンっ…」

岳人の足が震えだし日吉の背中にしがみつく。
執拗な愛撫に岳人の身体はズルズルと下へ落ちる。

「ぁ…日吉っ…待て、背中痛…」

「ん?‥あ!…すいません」

岳人の身体を支え起こす。
「すいません…俺、余裕なさすぎですよね…」
「大丈夫…何か‥気持ちいい…」
「ぁ…も、何でそんな…」
「??」
日吉の言葉に不思議そうに小首を傾げた。
「あんま可愛い事、言わないで下さい…自制出来なくなる…」
俯き、顔を隠す日吉の手を取り、掌に口付けをした。

「…自制しなくていい…日吉の全部‥教えて…」

「向日さん…ッ」

封を切ったように岳人の身体を抱き上げ、ベッドに倒し激しく唇を貪った。

「んふぅ…ンん‥ッ…は…」
ゾクゾクと身体を機敏に反応させている岳人のベルトを外し、下着の上から自身に軽く触れた。

「んっ!?ぁっ…!」
自分の今の状態を知られないように岳人は腰を引いた。
それに気付いた日吉は腰を強く引き寄せ自身を荒く握った。
「はっアッ!」

ギュッと目をつぶり、肩にしがみついてる腕が震えた。

顔を真っ赤にし羞恥に堪えている岳人を見て、いたたまれない気持ちとめちゃくちゃにしたい衝動が錯誤した。

ゆっくり指を動かし少しずつ堅くなっていく岳人の“自身”を刺激していった。
「ハッ…ァッ‥あ…んっ」

漏れる声をもっと乱れさせたくなりズボンを下着ごと脱がせ“岳人”を見つめた。

「!ぅあっ…やっやだっ…」

濡れた自身は官能的に染まり日吉のする全てに反応していた。
「…向日さん…可愛い‥」
「アッ!やだっ!」
濡れた自身に舌を這わせ音を立て刺激を送られた。

「ッやっ…んっ…ハッ‥はぁっ…」

目に涙を溜め、急激な刺激から逃げようとするが身体に力が入らず刺激に声が溢れた。

「ひよ…しぃ…汚いから…やめ‥‥恥ずかしい…」

ビクビクと震え、自身から多量に溢れるものを止められない。
「アッ‥日吉っ…」
下から撫で上げられ先端に与えられた舌と指の刺激に、溢れたものが飛び散った

「はぁあ…や…だぁ‥‥」

羞恥で顔を隠し、小さく蹲った岳人のこめかみに日吉は掠めるようなキスを落とした。

「…顔、見せて下さい…」

「……無理…っ」

少し掠れて震えた声で、泣いているのが解った。

それでも、日吉は岳人の腕を無理やり開き熱くなった身体を強く抱き締めた。
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