□紅葉
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色づく前は他の葉と大差無いくせに、紅く染まればどの葉よりも鮮やかになって人を魅了する。


紅葉みてェな真っ赤を羽織って、今度は宇宙を紅葉させていく。


アンタが紅葉するのは、
地べたでじゃなく空でだったんだね。


似合うよ、
天人の返り血を浴びていた時より、

ずっと。



--紅葉--



でっかい手。
今まで以上に、沢山の人がその手を頼りにしてくるだろう。
もう、俺達だけのものじゃない。


偉いでしょ、
俺だけの、なんて言わない。
知っているもの、
アンタのその手、
ヅラだって、


銀時だって、
頼りにしてた事。




本当は、行ってしまうのが嫌だった。
ずっと今まで、
『甘やかして』
くれたのは、
アンタだったから。


強がっている俺を見抜いて、その大きな手で包み込んでくれる事も、もう無い。


アンタが、手の届かない遠くへ行ってしまったら、
折れてしまいそうになった時、どうしたら良いの?



コドモだね、

行かないで、なんて言えなくて、その手を握りしめた。そんな不安気な俺を、またその大きな手で撫でて、





あなたは行ってしまった。



もうきっと会えない、
大きな、紅葉。




必死に止めたんじゃ無いだろうか、ヅラは。
やっぱ行かないで、と言わなかったのだろうか、銀時は。






考えるだけムダだなんて、自分の頭が一番理解してた。




分かったよ、
さようなら。




優しい紅葉。










『…という訳で、このデカいモジャを早く連れて帰って頂きたいでござる。
ハッピーだなんだ訳の解らないことを言って、晋助を抱っこしたまま離さな

なんじゃー、バンザイ君、ヅラと話しちょるんか!?
ヅラー、元気にしちょるかー、今日はワシのはっぴーばーすでーじゃきに、プレゼント貰いに鬼兵隊サンとこまで来てしもうたぁ♪

うっぎゃあ何スかこいつ、今お尻触ったっスよ〜!?
つーか晋助様離すっス!!

ああ、晋助様が白目剥いてマスよ…って何ですか騒がしい、また客人です、か

あぁぁ陸奥ぅ!!?
分かった、分かった、
すぐ戻るきにソレ降ろし…


バァーーン



うっぎゃあああプツ。







「…ヅラ、俺もう辰馬なんか祝ってやらね。」


「ヅラじゃない桂だ。俺も同感だ。」











空に行くとは言ったが、
もう会えんなんて、
だれが言うちょったんじゃ?アッハッハ〜♪








おめでとう、坂本辰馬!!!
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