小説

□かわいいこ
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かわいいこ






「先輩?せんぱい?」


「んぁ、ぅく」


声を押し殺すこと、それが先輩の最後の一線なんだろうか。
あむあむと僕の服を噛みながら、震える身体をぴったりと押し付けてくるのがかわいくてかわいくて。


一度大きく腰をグラインドさせて捩込んだそれで中をえぐってやると、くわえていた服は口から離れ、代わりに甘ったるい女の子のような叫び声が漏れてひどく欲情した。


「ひっ、あン!!!!」


そのまま何度か揺すってやると、困ったような顔をして物欲しげに見つめてくる。


「ぁっ、あっ、ああんっ」

「先輩、その顔他の人に見せちゃだめだよ」

「ぁう、あ、ィっ、ん」

「きもちい?」

「ヒィ、ん、ぁっ、…………」


物事は最初が肝心。
キスもセックスも初めてな先輩には何から何まで教えたくて。
普段は真面目でまっすぐな先輩が、えっちな言葉で誘ってきたら可愛いだろうなあなんて思いながら仕込んでみたら、
僕と違って物覚えのいい先輩は、ちゃあんと僕の言う通りにするようになった。


「ぁっ、あっ、きもち、よおっ」


多分、先輩の本性ってこんなんだったんだ。
泣き縋るみたいな目で見て、ちょっと虐めても嬉しそうに。


「きゃ、う、いた、ぃっ、タカ、まるぅっ!ああぁんっ!あん!あんっ!」

「先輩って、どえむだね」

「はぁ、ン、あ、ぅうん……おちんちん、イィのっ、きもち、い」

「アハハ、かーわい」


グチュグチュ
グポックチュ


「ぁうっ、そんな、はげし、ひあああっ!」

「先輩のナカ、きつくて好きだよ」

「んぁっ、ぁっ、わた、も、すきぃ、ひぃあ、おちん、ちん、おっき、ひん」

「先輩、何言ってるのかわかんなぁい」

「あぅ、すき、ん、すき、たかまる、きもちぃぃ、よぅ」


きもちよすぎてポロポロ泣いてしまった先輩に、俺がすきなのそれともえっちがすきなのって聞いたら、おっきな目がパチパチ開いて


どっちもすき


って言われたからなんかもうほんとにかわいくて。
もっとやらしい子になっちゃえ、ってキスしたら


たかまるは、やっぱりえっちな子のほうが、すき?


って聞かれて。
わかってしまった。
先輩が僕の言うとおりにいやらしくなっていったのは、僕に好かれたくて背伸びしてたってことに。


あー、かわいいこ。


「そだね、好きかも」


にっこり微笑んで、先輩を育てる。
まるで種に肥料をやったり、水をあげてるみたい。


「そっか」


小さな声で呟いた先輩に、またひとつ何か芽吹いちゃったかなあ、と思いつつ再び身体を沈めて大好きだよって話し掛けることにした。


END

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