捧げ物

□休暇願い
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休日の過ごし方は

人の数だけ存在する


《休暇願い》


「ーー却下」

ある日の午後、ボンゴレのボスの執務室に、十代目沢田綱吉の声が響き渡った。

「…なんでですか?綱吉君」
不満そうに答える守護者の一人、六道骸。
「ただ、週末休みを願い出ているだけですよ?別に僕が休んでも支障がある仕事はないでしょう?」
「あーだめだめ。仕事ならいくらでもあるからね。死線をくぐるような重大な仕事から、雑用まで色々。それにお前だけじゃないんだよね、休暇願い出したの」
その言葉に合わせるように、ツナと骸はちらりと視線を横に向けた。
そこには、執務室に設けてあるソファーで悠々とお茶を飲む、守護者達…山本、了平、雲雀、ランボの姿が。

「…おや…?揃って君らも休暇を願い出たんですか…?暇な方々ですね」
「…それは君も同じでしょ?君こそ何休みなんかとろうとしてるわけ?骸のくせに」
「そうだぜ〜?休暇は変わりに俺がとるからさ!だから、週末休もうなんて考えないことなのな。骸のくせに」
「うむ!骸、極限に我が儘を言うもんじゃないぞ!骸のくせに」
「何なんですか?!君達は!?揃いも揃って『骸のくせに』って!新手のイジメですか?!」
「あーうるさいよ、皆。どうでもいいけどいい加減出てってくれます?何でもいいから休まず働け」
「ツ…ツナ?!」
「ひっ酷いです!ボンゴレ!」
言い合いをしていた守護者に、目の据わったツナが軽く言い放つ。
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