捧げ物

□君に会える唯一の場所
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「隼人、いい加減僕の事好きだっていいなさい」

「…何言ってんだ…お前…」


《君に会える唯一の時間》


放課後、下駄箱の前で十代目をお待ちしていると、どこからか雲雀が現れた。

…で、突然この台詞。

「聞こえなかったの?だから…」
「聞こえてたよ、思いっきり!だから、何で俺がお前を好きだと言わなきゃなんねぇんだっ?!てか、最後口調へんだったぞ?!さっき!!」

『いいなさい』って…思いきり命令形じゃねぇか。

「だって、君が強情だから」
「強情なのはお前だ、ボケ」

何でこんな『俺様思考』なんだ…


はあっと、頭をかかえると、

「おっ!獄寺ーっ!!今帰り?俺も部活じゃなきゃ、このまま一緒に帰るのにな〜」
そう言って肩を無理矢理組んできたのは野球馬鹿…山本で。

「うぜえ!離れろっ!」
「そうだよ、何様なの?君」
雲雀がギロリと山本を睨んだが、このアホは相変わらず気にせず、「雲雀もいたのか〜」なんてへらへらしている。

「あ、そうそう獄寺!明日放課後さ、部活ないから俺ん家に寿司食いにこねえ?」
「…寿司は食いてぇが、用がある。却下」
「…いい度胸だね、山本武。僕の前で隼人を誘うなんて」
そういってトンファーを構える雲雀に、
「まあまあ落ち着けよ」
とやはりマイペースで。

「噛み殺す!」
「おっ?やるか?」

結局、二人は戦い始めて。

てか雲雀、結局何しにきたんだ、お前?
そして、山本。お前部活行くんじゃなかったのかよ。

とりあえず、止めるのも面倒…というか、止める気もないので、そのまま傍観していた。


「…獄寺君、待たせてー…って、ええ?山本?雲雀さん??」
「十代目!お疲れ様です!ああ、こいつらは気にしないでください。帰りましょう!」
ニッコリ笑ってそうお伝えすると、「そう?」と多少苦笑いをされて同意して下さった。
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