短編
□闇夜の共有
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…十代目が光ならば、この人は闇だ。
どちらもそれぞれとても魅力的で人を引き付けてやまない。
(だから、この人にはたくさん愛人がいるし…)
(十代目の元に彼を慕う仲間がふえるのは、十代目の魅力だし…)
そんな考え事をしていると、スッと下から俺の頬を撫でる様に手が伸びてきた。
「…何を考えている?」
そっと視線を下に向けると、ムスッとした…どこか拗ねているような顔があった。
「気ぃ反らしてんじゃねぇよ」
「…ひょっとして、ヤキモチ…ですか?……………いっ?!痛っ!イタタタタ…っ!?」
つい思った事を口に出してしまったら、頬を撫でていた手が、思い切り俺の頬をつねってこられた。
「い…痛いですリボーンさん」
「お前がつまんねぇこと言うからだ」
そう言うと、ゆっくり起き上がり、今までつねっていた俺の頬に口づけを落とす。
「お前は俺だけを見ていろ」
あの瞳でしっかり捕らえられてしまうと、もう何も考えられなくなってしまう。
「…はい、リボーンさん」
その返事に被さるように、深く口づけられた。
ーこうして
貴方の大切な生誕日に
より、深く深く
貴方という闇にはまっていく
→後書き