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□噛み合わない話
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僕が知らないところで、獄寺が喧嘩していた

校舎裏で10人前後に1人囲まれた獄寺を見付けたのはたまたま

獄寺は凄く楽しそうな顔をしていた



僕の学校で喧嘩なんて許さないから、割って入って
喧嘩両成敗で不良も獄寺もぐちゃぐちゃにした



だから今、獄寺は傷だらけでいる

大人しく僕に治療されるなんて

「珍しいね」



「あ?喧嘩なんていっつもだろ」



僕だって獄寺に怪我させたい訳じゃない

でも、僕以外と喧嘩なんかする

「獄寺が悪い」



「なんだそりゃ、喧嘩売ってくんのはアッチだぜ!?」



 
獄寺が僕以外に傷付けられるなんて我慢出来ない

獄寺が一般人からやられる程弱くないのはわかっているけど、

「やっぱり腹が立つんだよ」



「は?」



僕ってこんなに独占欲強かったっけ?



独占欲と言えば、昨日獄寺屋上でが沢田と話しているのを見た
苛々したけど、

「こんなに寒いのに屋上なんかで昼食ってどうなの?」



「はぁ?」



風邪引くよ
全く


まぁ風邪なんて引いたら

「看病するのも楽しみだけどね」


話は変わるけど、風邪の時はりんごジュースだよね

「りんごジュースは100%が1番だ」


でもオレンジジュースは好かないな

なんでだろ、

「蜜柑は好きなのに」


獄寺はどうかな



「ねぇ、オレンジジュース好き?」




獄寺の脚の痣に湿布を貼ってから顔を上げると、
細められた碧眼と目が合った




「お前、何なん?さっきから」
 



「でもグレープジュースは好きだよ」


あ、獄寺には桃が似合う
リプ○ンのピーチティーなんてどうだろうか

「今度ピーチティー買って来てあげる」

それとも本物の桃の方がいいかな?


薄ピンクの桃を丸ごとかじる獄寺は
…うん、悪くない


バナナとかって下品なことは言わない



ただ、以前獄寺がお弁当にバナナ持って来て
箸で切って食べていた時は吃驚した


「わざとかと思ったけど」


それが獄寺の普通の食べ方らしい
『だってナイフねぇし…』
とか言ってた




………って、
何でこんなに獄寺のこと考えてるんだよ僕は


これじゃあまるで恋する乙女じゃないか


「はぁ……自分でも認めたくないけど」



僕は心底獄寺に惚れているらしい



全く、

「嫌になるなぁ…」






「おいヒバリ、」


そこまで考えると獄寺が僕の名前を呼んだ


「何?」



「お前の悪い癖。心ん中だけで喋って、最後だけ口に出すのヤメろよな」



「え、そうだった?」



「ぁあ、それと……オレだって、心底お前に惚れてんよ」





ワォ、デレた


「珍しい」


「そうだな、治療の礼ってとこだ」



僕が付けた傷なのに
君は全くバカだね


でもそんな君が



「好きだよ」





「知ってる」






†END†



話を繋げない雲雀サンが書きたかった

だがぐだぐだになったorz


 

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