モノクローム
□悲しい顔で愛を囁かないで
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一度流れ出した涙は止まらずに
彼の寝ているベッドの足元に座り込みぼろぼろと泣いた
獄寺君が起きて仕舞ったのにも気が付かなかった
「…っ、??…椎音?」
泣き止めなかった
愛しくて
「椎音、椎音…泣き止めよ…」
御免、無理みたい…
「椎音……ごめんな…ごめん、ごめん、ごめん…」
どうか謝らないで
お願いだから
謝らないで…
「……………………椎音、」
「ごめん」
唇に温かいものが触れた
多分最後の『ごめん』はこの行為に対してだろう
そのキスは
私の涙でしょっぱかった