モノクローム

□幸運少女
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ぱらぱらと雨が降って来た

なんか土砂降りになりそうな雨だ


傘なんて持って来てないし、
なにより、

折角のデート(仮)なのに…!











…まぁ、



今は雨より目の前の不良










獄寺君との待ち合わせ場所の
並盛駅南口

そこで時間の15分前に来て待ってたんだけど、


見事不良に絡まれました





丁度
電車が行った時で人も少なく


あれ?私ピンチじゃね?






って感じで








    戦闘開始!










開始なんてしたくなかった…





と思いながらそこに落ちていた太めの木の枝を拾う


そこの
いちょうの木から折れたのだろう


可哀相に、

使わせて下さい





私は、襲い掛かってくる一人の不良に向けてそれを投げた




だが男は軽々とそれを避けた




「あっ!避けないでよ!!」



「バカか!こんな攻撃避けない方が無理だぜ」



笑いながらそう言う男

そいつが避けた方向に、

別の男がいた





ガンッ
という音がして避けた男ともう一人の頭がぶつかる



そのまま倒れ、
逃げ遅れた鈍まな男が巻き込まれ…


そしてその男を避けたまた別の男が、
さっき私が投げてもう地に落ちた木の枝を踏んずけ、
転んだ………



「うわ〜〜…無様…」



つい洩れて仕舞った本音に、不良達は聞き捨てならないと怒りだした



ぐちゃぐちゃと日本語以外の言語を発しながら、(日本語です。不良語?)
向かって来る不細工な顔たち



恐怖からではなく気持ち悪さから、
「ひっ」
と呟き後退ると、不男達はにまりと笑って近寄って来た



いつも獄寺君や綱吉君や山本君、雲雀サン等、恰好良い顔を見慣れている私には、彼等は余りにも気色悪かった


「く、来るなっ」


テンパってそう叫んだ瞬間、







    ざぁっ





『バケツをひっくり返したような』
 ………雨………




私は丁度木の下にいたから余り濡れず、不良達だけ豪雨の餌食になった






 
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