自作
□待ってて
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事の発端は1時間前
俺とじじぃはコムイの部屋にいた
「…そうですか」
「すまんが、我等はブックマンとしての責任を果たさねばならん。歴代の裏歴史を語り継ぐ事は我等の使命であり宿命なのだ。同じ場所に依存するのは望ましくない……長期間世話になった。礼を言う」
『コムイ、今まで楽しかったさ!この教団では色々勉強になった。みんなにもよろしく伝えてほしいさ』
「ラビ、皆には黙って行くのかい?」
『…その方がいいかなって』
「アレン君にも?」
『…』
「ふぅ…
君はよく戦ってくれた。エクソシストという肩書きの元、ブックマンJrとしてこの教団に入団してから数年…君が戦いから怪我をして帰ってくる度心が傷んだよ」
『それはみんな一緒さ!!』
「そうだけどね、でも他のエクソシストとは違い君はブックマンの後継ぎを任されている。君にもしものことがあれば裏歴史の継ぎ手がいなくなってしまうんだよ。教団側としてそれは絶対に避けたいことだ」
『…そうさね……俺等は仲間であり、他人だった』
「アレン君も神田もリナリーも科学班のみんなも君の事は本当に大切に思っていたよ」
『………』
ガタッ!!!
突然ドアの向こうから物音が聞こえ振り返る
少し開いたドアの向こうに白い影が走り去って行くのが見えた
「……アレン!?」
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