自作

□憎めない
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「入りますよ」

僕はノックもせずに中に入った


シー−-ーン…

あれ?




そのまま中に進んでいくと
ほっぺたが赤く染まったラビが
ベッドの上で布団もきずに気持ち良さそうに丸まって眠っていた





…こんのバカうさぎが!!!!


一蹴りくらいしてやりたい勢いだが
あまりにも気持ち良さそうに、幸せそうに眠るラビを見ていると
不思議と許せてしまった


僕も心が広くなったもんだな…
ふ…



『むにゃむにゃ…アレーン…』
夢をみているのかラビは寝言を発した
僕の名前を呼んだってことは
僕の夢なのかな?

ラビが眠っているベッドに近づきそのまま腰を下ろした
少しだけベッドが揺れたが
ラビは目を覚ます気配は無かった


そっと赤い髪に触れてみた
フワフワした髪質は本当にウサギみたいだなと思った

髪を触れた手をそのまま頬にもっていく
赤く染まった頬は熱を帯びていた



ふと
ラビの目がうすく開いた
グリーンの瞳がうっすらとこちらをみる

『ア…レン…?』
「もぉ呼びつけておいて何でそっちが寝てるんですか。このまま寝てると風邪ひいちゃいますよ」

『ん〜』
甘えた声をだしたラビは腕を伸ばし
僕の肩をグイと引いた
僕はラビの腕の中へゆっくり倒れた

お酒の甘い香りとぬくもりを感じる

しばらくラビの胸の中で大人しくしていると寝息が聞こえてきた

見上げてみるとラビの寝顔があった

頬が赤く染まったラビの顔はどことなくいつもより色っぽく見える


「ま、いっか」



僕はラビの唇にキスをして
ちょっぴりお酒の味に酔いつつ
そのまま眠りについた
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