成り代わり

□空
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※御崎重治様に捧げます!





どーも!なぜか竹中半兵衛になっちゃいました!
病持ちのあの方ですよ。若くして天寿全うしそうで怖いです。
で、できればしわくちゃの老人まで生きて縁側でお茶を啜って大往生したいのですが。
そう願ってやまない今日この頃。

天守閣で秀吉さんと話していたけれど、会話が途切れたので、物思いに耽る。
私、なんでここにいるんでしょうかね?
一回死んでまさかの竹中半兵衛に生まれ変わるなんて。人生って、何が起こるか分かんないもんですよねホント。
ふ、と悟りを開いたような笑みを浮かべ、青い空に視線を向けて遠い目をする。
そうしたら、隣のお方が心配そうに私を見下ろした。


「……どうした、半兵衛?何か気になることでもあるのか」

「あ、いや、今日はいい天気だと思ってね。それだけだよ秀吉」


まさか人生の不思議さを考えていたなんて、親友の秀吉さんには言えないっ。
とりあえず、無茶はしないって、半兵衛に生まれ変わったときから決意している。
無茶のしすぎでポックリ逝くなんて、イヤだからね、うん。
秀吉さんはそうか、と言って、私の頭を撫でる。
……な、なんだろ。これ、子供扱いされてるのかしら。
確かに秀吉さんから見たらほとんどの人間は子供みたいに見えていそう。
別に撫でられるのはイヤじゃあ、ないんですよ。
なんか、こう…お父さんに撫でられているような気分になる。
恥ずかしいような嬉しいような。




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