成り代わり
□川中島にて
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逃げたい…。
私は遠い目になっていた。
だってさ!今、戦場にいるんだよ私!?死ぬ!
しかも相手は上杉謙信ですよ皆さん!軍神相手にしたら間違いなく死ぬ!
これまでも戦ったことあるけど、本当、ギリギリなんです!
「お館様!軍神がこちらに迫っているようです!」
「皆の者、狼狽えるでない!!」
特に私!
向こうから、氷の結晶を作り出しながら向かってくる軍神がぁあああ!!
勢いよく切りかかってきたので、武田信玄の武器であるデッカい軍配斧で受け止める。
……よく振り回せれるなぁ私。
「またこうしてあいまみえましたこと、みほとけにかんしゃいたしましょう」
「フ、久しぶりだな軍神よ」
相変わらず発音がひらがなですね!
すぐに来る速い剣技に、私はもう訳も分からず軍配斧で受け止める。
一方的な攻防戦ですよね、これはもう!
隙を狙って大きく振るえば、吹き飛ばされる謙信さん。
わわわ、ごめんなさいぃいいい!!!
「さすがはかいのとらですね」
おお、流石は軍神!
すぐに起き上がったよ!
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