novel

□ひなどりたち2
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たくさん、思い出がある島に
おまえが守った島に

「おかえり、総士」
「…ただいま…?」
「なんか、云ってなかったから、今云う」
「前に云われたよ」
「そうかな…忘れた」

絡めた指を離さないよう握って、海岸線を眺めながら歩く。
総士の淡い色の髪がよくあおられていた。
それを横目で眺めながら、どうしようか、と一騎は考えた。

たくさん、聞きたいことがある。
けど、聞くのがとても恐い。

恐いのに、どうしたらいいか分からない。

「総士…」
「なんだ」
「また、いつか、…」
いなくなるのか
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