★学パロ小説★
□第7話 Wデート大作戦
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「ありがとうございました」
週末の土曜日──。
キラは喫茶《砂漠の虎》でいつもの様にバイトをしている。
実の父や義父母から学費や生活費の仕送りのお金は送ってきてはくれるが、それに頼らずに自分の力で頑張ってみたい……という事で学校が休みの日でもバイトをこなしていた。
(但し、学費とマンションの家賃は仕送りから支払いしている)
「キラ君、土曜日くらいはバイト休んだら?」
常連客によく言われるが、キラはこの店の雰囲気や来てくれるお客さんとの話が大好きだからサボリたいという気はない。
「この店で働いてたら彼女なんて出来ないだろう?」
常連客の一人がキラに尋ねると……。
「言っとくが、コイツには可愛い彼女がいるんだぜ」
店のカウンターから店長のバルトフェルドが大声で話し掛ける。
「バルトフェルドさん…////」
ラクスの事を言われ、顔を赤くするキラ。
「噂してたら現れるんじゃない?ラクスちゃん」
クスクスと笑いながらアイシャも話し掛けてくる。
「そんな…まさか……」
キラが照れながら話していると……。
カラン♪
店のドアが開き、キラ達がドアの方を見つめる。
「やあ、キラ」
店に入って来たのはアスランだった。
「は?」
「……」
アスランの登場にキラやバルトフェルド、常連客らはぼー然としていた。
「あれ?どうしたんだ?」
数分後────。
「お待たせ、アスラン」
窓際の席で座っていたアスランにコーヒーとサンドイッチを置いて、キラも席に座った。
「すまないな、仕事中に来て」
「気にしないで。僕も休憩時間だから」
キラはコーヒーを飲みながらサンドイッチに手を伸ばす。
「それで、僕に相談って何?」